気まぐれな商売人が平穏に暮らす庵…涼風庵の宣伝もある。
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雷鳴の轟く山 ~その3~
2009-04-12 Sun 11:03

ピンクの着物に赤い帯。
長い黒髪の女性が小太刀を構えて、こちらをみている。
年齢に似つかわしくないだろ?
50過ぎなんだかr(ウグっ
小太刀の鞘が飛んできた。

一方、オレはというと…
愛刀・雷切丸に手を添え抜刀体勢。

軋む床板、気の引き締まる空気。
壁には「心・技・体」の額が飾られている。
新堀流の道場だ。
うちの流派では心…精神面に重きを置いている。
体格的に恵まれていてようが、技を極めようが、心が弱ければ侍とは呼べない…って爺ちゃんが言ってた。
これをオレにあてはめて考えてみると…
体…細身のオレは確かにパワー不足だし、体格に頼る戦いは不得手だろう。
猫科の猛獣のような、しなやかな筋肉は持ってますがね。
技…奥義極めていません。
爺ちゃんには「人には向き不向きがある」とか言われた事もある。
心…これこそ新堀流の真髄。
体も技もダメなオレでも新堀流を名乗っているのは、修練された心があるからだ。
精神面だけなら歴代屈指の新堀であろう。
うちの家系は女性にだらしなかったり、金銭欲が強かったり、堪え性がなかったり…
それらの御先祖様に比べ、オレは真面目な侍というに相応しいといえるからだ。



話が脱線しましたね。
気を取り直して伯母との一戦。


さて、動きますかね。
小太刀相手ならリーチはこっちの方が有利だし、先に攻めるか…
って、考えてたら先に動かれた。
綺麗な黒髪が揺れ、小太刀を逆手に構えた伯母が懐に飛び込んで来る!
「はやっ!?」
ガキっと刀を抜いて受ける。
次々に切りつけて来るのを受け流しながら、改めて伯母の実力に驚く訳だが。
さすがに現当主だな、と。
時折、織り交ぜてる蹴りなんか…ほんと足癖悪いぞ!

オレは後ろに飛び距離をとる。

「ってか、うちは抜刀術じゃねぇのか?」
昔から小太刀を得物とする伯母に言ってみるが、フンと笑われた。
「こっちの方が戦いやすいしねw」
ニヤっと笑った顔は、オレが幼い頃に苛めてくれた顔そのままだ。
「それに勝つ為の手段を選ばないのが新堀家の流儀よ!」

再び防戦し、渋々と…オレは銃を抜いた。
右手に愛刀、左手に亡き友の形見である銃。
風神・雷神ってやつだ。

「そうだよね、どんな手段でも勝てば良いんだよね~」
オレは多分、久しぶりに良い顔をしていた事だろう。

「飛び道具とは卑怯な!」
いや、手段選ばなくて良いって…
「正々堂々が新堀家の家訓ですよ!」
言ってる事が滅茶苦茶だぞ伯母さん。

そして…手合わせは終わった。




…道場に倒れ込んでるのは何故かオレの方だった。
 
 
                             その4に続く

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